名前:世名

迷い込み24度目の夜

また来るね



(いつも彼が休憩に使っているらしい、人通りの少ない路地裏の廃墟のような場所で待つこと数十分)

(宝墨がようやく現れた)

(こちらの姿を確認するなり足早に立ち去ろうとしてしまう彼に後ろから慌てて声を掛ける)

(先日助けてくれたことへのお礼を伝えると、歩みは止めないままだが答えてくれた)


──別に助けてねえ

ゴミ処理、仕事


(ご、ゴミってあの人たちのことなのかな……)

(いや、今はそれよりも……!)


(まって、それでも助けて貰ったことに変わりはないから……!)




……ハァ、オマエ、いい加減しつけえ──





(なにか、お礼させてください……!)










………………


…………は?
 


★この前は助けてくれてありがとう