(満員電車に乗ってしまった)

(さらに人が乗ってきて、全身が人で圧迫される。)

(加齢臭が鼻を突き抜ける。)


(四方八方おっさんに囲まれてしまった)


(人が多すぎて、ついに足がつかなくなった)


(電車に乗ったことを後悔しても、もう遅い)


(これだけでも辛いのに、近くのおっさんがぶつぶつ独り言を言っている。加齢臭に加え口臭までもがこちらを襲う。)


(近くにいた別のおっさんが耐えられなかったのか、うるせえな!電車で喋るな。と叱った。)


(口臭おじさんはそれに怒ったのか、さらにでかい声で独り言を話し始めた。)


口臭おじさん ...俺はこんなにがんばってんのに、全部女が悪い、女は社会のお荷物だ。女が悪い女が悪い女が悪い...


(嫌なことを聞き取ってしまった。それを察知したのか、口臭おじさんがこちらを睨む。)

口臭おじさん お、おい、そこの女、俺のことなんでさっきからみてんだよ。おまえも俺のこと馬鹿にしてんのか?!


(パーソナルスペースに入ってきた。唾が顔に飛ぶ。それに顔をしかめるとさらに激怒した)



口臭おじさん お前が悪いのになんで被害者面してんだ!これだから女は。挨拶もできない、弱ぇくせに態度だけは一丁前。女ごとき、俺が少し力いれただけで殺せんだよ!!


(肩をおもいっきり掴まれた。ギリギリと力を強められる。なんでこんな目に、と泣きそうになった。)


(こんな時に真人がいたら...)

心のなかで助けをもとめる



名前:真人

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話した言葉:満員電車に乗る