嫌だ、待って!!

君がいないと俺は生きていけないんだ!!!

ねえ、愛してるよ、お願い、待って、

待ってよ!!

待て!!!




(ちょっと遠出のデート中、人混みの中、上手く撒いて真人を捨てた)

(揺れ動き発車された電車の中で、駅のホームでひたすら叫び、こちらを追いかけようとする真人をぼーっと見つめる。果たして1文無しの真人を拾ってくれる人は現れるのだろうか)

(痛む心をそっと隠し、真人のいないアパートに戻った)





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«次のニュースです。○○区の駅のホームで人身事故が発生したとのことです。調べによりますと、細身長身の成人男性が飛び降り自殺を測った模様。実際に現場にいた人達に話を伺いました。»


女性『あのイケメンの男の人!!ずっとこの駅ですわりこんで、誰かを待ってたみたいな感じでした。ずっと前から居ますよ。ねえ?』
男性『あーはい。なんか俯いてずっとボソボソいってて怖かったっす。まじw警察に通報したんですけど、ずっと立ち退かなくて、やべーって思いましたね。』

«はい、ありがとうございました。では次のニュースです...»





(真人は、死んだ。)



ねえ、やっと会えた。ずっとずっと会いたかった



(死んでいるはずなのに)



君のこと、ずっとずっと、死 ん で も

愛し続けるよ...♡



(真人の声がずっと聞こえてくる)


(気配を感じる)

(離れられない)







名前:真人

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話した言葉:捨てる