(彼のもとへ戻ることにした)
(アパートのドアを開けた瞬間、腕を引っ張られ、前から抱き締められた。徐々に力を込められ、呼吸が苦しい)

....、戻ってきてくれて、ありがとう。
会いたかった、会いたかった...俺が、この数日間、どんな思いでいたかわかる?
四六時中君のことが気になって、食事も手につかなかった。他の男と一緒にいるんじゃないかって、気が狂いそうだったよ。

置き手紙?...うん、見たよ、『あなたは私がいなくてももう大丈夫です、さようなら』って。...はは、はははは、ははははははは



約束、破ったな?
俺とずっと一緒にいるって約束した癖に、いともあっさり破ってくれたよね。
電話では会ってくれたら許す、って言ったけど、....前言撤回だね。


数日間、君と触れあえなくて、つながれなくて、もう我慢の限界なんだ。
やめてって言ってもやめてあげないから。
...覚悟して?







(手錠を使い、彼の左手と、こちらの右手をつなげられた。彼に押し倒され、ベッドに体が沈む)
(手錠でつながるだけじゃ飽きたらず、彼は両手を恋人繋ぎしてきた)


これで、もう俺から離れることはないよね?
君が失神して、俺も疲れて寝た後も、これがあればずーーーっと離れることはできない。
そうだよね。
どうしたら俺と一緒に居てくれる?


....はは、そうか、思い出した。



何をって?...君は知らなくていいよ。

次俺から逃げたら





君の大切な家族、友人に、何するかわからないかもね、ははは



...最低だって?はは、いくらでも言えよ

君は、愛を知らない俺に、愛を教えてくれた。そして、俺のことを受け入れてくれた。

ごめんね、もうこのねじ曲がった性格は変えることはできないんだ。
恨むなら、工場の奴らを恨んで。

でも、俺のことは恨んじゃだめ。
愛して。
俺も目一杯、君のことを愛するから。



(深いキスから始まり、夜が明けるまで犯され続けた。)


(翌朝、彼は就職が決まった職場へ初出勤となり、私はいつのまにか仕事先を止めたことにされていた)
(手錠は外されていたものの、なぜか玄関のドアが内側から開けられないようになっており、スマホ、固定電話などの通信手段がすべて破壊されていた)

(食卓台には、『初出勤、行ってきます。5時には帰るよ。』とメモ書きと朝食、昼食の2食分が置かれている)

(彼を拾ったばかりの頃を思い出し、立場が逆になってしまった、とふと思った。そして、もう彼からは逃げることはできないのだということを実感した)







名前:真人

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話した言葉:彼のもとへ戻る