…バカ野郎…。

(ぎゅっと拳を握り締め、忌々しそうに顔を歪める)

今更言っても遅いかもしれんが……いいか、他人の借金の連帯保証人になんか絶対になったらダメだ。
それが例えどんなに信用してる家族でも、親友でも、恋人であってもだ。

…どうせ、その元カレとやらは金借りるだけ借りてトンズラこいたんだろ。
そういうウジ虫のような奴はな、お前みたいに人が良かったり頼み事を断れない人間に狙いを定めて擦り寄るんだ。

本当にお前を大切にしている奴なら、自分がいくら困っている状況でも借金の連帯保証人になんかさせたりしない。

(先輩はそう言うとポケットから携帯を取り出した。画面を見て「…まだ開いてるな」と呟き…)

ここで待っていろ。すぐ戻ってくるから。

(もう一度「動かないでここにいろよ」と念を押すと、駆け足で去っていった)


元カレの連帯保証人になって…。