…。

(しまった!と思った時にはもう遅く、振り返ったら唇が触れるギリギリの超至近距離でこっちを見ていた。
視線が合うと、先輩は驚いたように目を見開く。
私は一気に血の気が引き、真っ青になって再び背を向けた。

何…?今のびっくりしたような反応…。
さっきから黙ったままだし、もしかして想像以上に素っぴんがブスで引いた?
酷い…どうしてもって言うから見せたのに、やっぱり化粧落とさなきゃ良かった…!

目から溢れた涙が重力に従ってシーツに染みていく。
声を押し殺しながら泣いていると、後ろで先輩が「えっ」と焦ったような声を出した。)

お、お前泣いてんのか!?どうして!?


ぐすっ…だって私の顔、呆然とするほど酷かったんでしょ…!だから嫌だって言ったのに…もう嫌、先輩の前では二度と化粧落としません…っ!
どっちが…!1