…は、…
(一度唇を離し、すぐに角度を変えて再び口づけをしてくる。
人がほとんど通らない場所で時間もお昼過ぎだから、という理由もあるけど…それにしても静かだ。
水気の多いリップ音と2人分の荒い息くらいしか聞こえない。
私たちは本当にばかだと思う。
家でもたくさんして、何なら職場でも隠れてしてるのに…こんな外で盛って、えっちなキスに夢中になってるなんて恥ずかしい。
でも、それと同じくらい気持ち良くて、堪らない。
口内の至るところを先輩の熱い舌に犯されて、唇も自分の舌もビリビリと痺れる。
上顎の特にイイ部分を舌先で擦りつけるように舐られて「〜っ♡」と声にならない声が漏れる。気を抜いたら座り込んじゃいそう。
今にも腰が抜けそうなほど気持ちいいのに、先輩は追い討ちをかけるように私の耳に触れてきた。
耳たぶを挟むように触ったり、裏側の形を確かめるようにゆっくりなぞったり。
その手つきは最早愛撫と呼んでも相応しいほどだった。股ぐらがむず痒くて、下着が濡れていることに今気づいた。
快感と息苦しさで生理的な涙が溢れる。
はふ、はふ、と一生懸命息をしながら先輩にすがり付くと、やっと唇を離してくれた。)
……まずいな、これは。
(先輩が私の顔を見ながら呟いた)
…? なにが、ですか…?