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俺のシャツを着たまま涙と涎で顔をぐちゃぐちゃにさせ、喘ぎまくる彼女。その様子を上から見下ろすのはなかなか気分が良かった。
彼女は「せんぱい、せんぱい」と舌足らずに俺を呼び、与えられる快感に泣き叫ぶ。
きつい締め付けで吐精し、ゴムを変えるために中から引き抜く。
自分が一度目の絶頂を迎えるまでの間、彼女はもう数えきれないくらいイッていた。
「やっ、抜かないで…せんぱい、もっと、もっとぉ…!」
「はいはい、今やってやるから」
「んん、はやく、はやくぅ…♡んんぅ…しぇんぱいのシャツ、いいにおい…すき…♡」
「そんな良いもんじゃないだろ…」
俺の脱いだシャツに顔を埋め、とろけた顔をする。
……今日は一体どうしたのだろう。うまく言えないが、なんだかすごいことになっている。
普段から感じやすい方ではあったが、今夜は特に普通じゃなかった。あそこの割れ目に手を伸ばせば、濡れ方まで尋常じゃなくて驚いた。
これほど発情している理由がよく分からないが、まあ気持ちよさそうで何よりだ。
避妊具をつけて再び挿入する。先端と子宮口がゴム越しにくっついた。
「ひっ、イく、ぅあっ…あああああっ♡」
背中を仰け反らせて絶頂した。
(またイきやがった。すげえなこいつほんと。)
こっちがちょっと心配になるくらい感じまくってる。
少しでも痛がっていればすぐにやめるのだが、気持ちいいのならこのまま続行する。止まったらやめるなって言われそうだし。
短いストロークで奥を叩く。彼女が喘ぐ。叩く。喘ぐ。
「ひ、うぅ♡きもちぃ、きもちいぃっ♡ああぁっ、も、おかしくなりゅう♡」
「子宮口下りてきてる。分かるか?」
「わかりゅ♡しぇんぱいのおちんちんと、ちゅっちゅってしてりゅ♡ああんっ♡ふああっ♡」
「……どこで覚えたそんなセリフ」
AVでもあまり聞かないぞ。デンジが拾ってきたエロ本でも読んだのか?
「も、むりぃ♡はらみゅ♡にんしん、しちゃう♡」
「いやゴムつけてるって」
「しぇんぱいのあかちゃん、はらんじゃう♡なかだしされてこどもできちゃうぅ♡」
「ダメだ、もう会話にならねえ」
酒でも飲んでんじゃねえだろうな…。
もう放っておこう。腰を抱え、律動を激しくする。
「あっ♡あっ♡あっ♡」と、いちいちハートマークがつくような喘ぎ声を出す彼女の唇を塞ぐ。
膣壁がうねりながら竿にまとわりついてきた。気を抜くと持ってかれそうな快感に襲われる。
「キス、好きだなお前」
「はぁ、はっ…うんっ、しゅきぃ♡しぇんぱいとするの、しゅき♡でも…でも、しぇんぱいはもっとしゅきぃ♡」
やっと会話が通じた…と思ったら、俺のことが好きだと言う。
呆気にとられて動きが止まった。
彼女は虚ろな目でこっちを見て、不思議そうな顔をする。
「……俺も、好きだよ」
恋人や惚れた女に向けるそれとは違うけれど、俺は確かにこいつを愛している。
死ぬまで側にいてほしいし、死んでも守ってやると決めている。
ずっと手元に置いておくんだ。
こいつは俺の部下なんだから…。
その時ふと『ある事』を思いつき、ベッドサイドのテーブルにあるスマホに手を伸ばした。
片手で画面をタップする。
「お前、俺のバディだもんな?」
「うん、うん♡わたし、しぇんぱいのばでぃ♡」
「たとえ公安辞めても、悪魔に手足持ってかれて達磨になったとしても、ずうっと俺の側にいるもんな?」
「いりゅ♡ずぅっとそばにいて、しぇんぱいとせっくすすりゅ♡」
「よし、言質取った」
「あっ、やだイくっ、イきましゅ…ふあっ、あ゛あ゛ぁああぁああっ♡」
絶頂に達した声と同時に録音が終わる。
こんなものなるべく使いたくないが、もしもの時のために必要だ。
こいつは素直で聞き分けが良いから、たぶん大丈夫だとは思うけど。
「はぁ、はぁっ…んっ♡しぇんぱい、もっと、もっとしてぇ…♡」
……うん、やっぱり心配なさそうだ。