たくさん、って程は無い。数えるくらいだ。
だから慣れてなんかいないぞ。
処女を抱くのも初めてだし。
…俺だって久しぶりなんだ。初めて同士みたいなもんだから、今日は焦んないでゆっくりやろう。
時間はたっぷりあるしな。
(そう言って再び耳元に口づけを落とし、乳房への愛撫も再開される。
胸と耳への刺激の他に、先輩の髪が首筋をくすぐってゾワゾワする。
くすぐったい……けど、髪の毛からいい匂いがして少し落ち着く。先輩がいつも使ってるシャンプーの香り。
先輩の唇が耳から首筋、そして胸へと少しずつ移動していく。
乳輪や下乳にはたくさんキスしてくれるけど、肝心の乳首には触れてもらえない。手では弄ってくれるのに……。
何だか下半身が落ち着かず、太ももを擦り合わせてしまう。)

お前、中を弄ったことはあるか?
(思考が停止した。ついでに目も見開いてしまった。
なか…?って、アソコのことだよね。
何?そこを弄ったことがあるかって?
「無い無い!ありませんよ!」と早口で答えると、今度は「全く?指一本入れたことも?」と言われた。
光速で首を縦に振る。なんて質問をするんだこの人は。)
そうか……なら、尚更丁寧に解さないとな。
初めは指だけでもキツいだろうが我慢してくれ。
(そう言った直後に下腹部へ手を伸ばされる。
狼狽る間もなく割れ目に触れられ、くちゅりと水音が立つ。
驚きで大きな声が出てしまった。
反射的に脚を閉じようとしたが、先輩の手によって止められる。)
うわ……すげ。もう濡れてる。
そんなに良かったか?胸弄られるの。
(かああっと顔が熱くなる。
なんでこの人は言い方がこうもストレートなんだ。こっちは初めてなんだからもっと気を遣ってくれ、と思いながら恥ずかしさの余り顔を逸らす。
「もういいからとっとと挿れて終わりにしましょう…」と蚊の鳴くような私の声を聞いて、先輩は「まあ待て」と言う。)
解しもせずにいきなり突っ込んで動いたりしたら確実に痛いぞ。
例えお前が処女じゃなくたってそんなこと出来るか。下手すりゃトラウマになりかねない。
(……その優しさが今は辛いです)