「政府のものです。」
唖然とする、しかも初対面の相手である私に対し笑顔を取り繕う素ぶりも見せず その人間は面倒臭そうに続けた。
「アンタさんだね。 君は猶予期間が過ぎた。 今後はこの薬の試験体として協力するか、この場を出なさい あなたよりランク上の人間がこの土地に住みたいと言っている。 三日以内に立ち退きなさい。」
「…はい?」
そういえばテレビを見なくなって久しい。 時代がどのようになっているかいつのまにか付いていけなくなっていた。 だからと言ってこれは予想外にも程がある。 個人の社会貢献度によって人権も居場所も奪われるなんてー
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