「っ…!?」

あーっ!やっと来たー!待ちくたびれたんだからねー!?

『ごめんごめん。ちょっとお使いを頼まれちゃって…』

んもー!いつもそうやって安請け合いするからだよー!?

『…返す言葉もない』

…まー、そこがあんたの良い所なんだけどさー…ちゃんと自分の事も大事にしなさいよ?

「…〇〇にーちゃん…」

『ああ、こんにちは。今日はお使いかい?』


そうそう聞いてよ〇〇!この子がこんなに素材を持ってきてくれてさー!

『へーっ!そりゃすごい!』

(どうして忘れてたんだろう…ライザは…ずっとガキの頃から…〇〇にーちゃんの事を――)

『それで?今日は何をするんだ?』



そーそー!あのね?さっき初めてリストレア薬瓶が完成したんだけどさ?しっかり効能が出るかちょーっとばかし不安でねー?

『…要は自分に実験台になれと?』

…だあってぇー!レントはリラさんと修行してるしー!タオとアンペルさんは遺跡の調査してるしー!クラウディアを実験台にはできないしーっ!

『自分はどうなってもいいと?』



だーいじょぶだって!あんたの丈夫さはあたしがよーく知ってるから!だからさ、ねっ?ねっ?おねがーいっ♪

(怒った顔、拗ねた顔、困った顔…ライザの表情が〇〇にーちゃんの言葉でコロコロ変わる。俺じゃどうやってもできない事を〇〇にーちゃんは簡単にやっちまう。さっきの胸の痛みとは全然違う冷たい痛みが止まらない。

――もうこれ以上、ここに居たくない)

「………それじゃあ、俺…帰るね」


あ、うん!素材、ほんとにありがとねーっ!

『じゃあね。後でまた一緒に遊ぼう』




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