(―――それからの事は、ほとんど覚えていない。皆と冒険に行く事もなく全てから逃げ出した。
どうしてこんな事になってしまったんだろう。思い返すのはあの時、今にも消えてしまいそうな彼女の姿だ)

(――あの時、彼女に声をかけていたら…どうなっていただろう?そうすれば、なんてことない日常のままだったのだろうか。
今となっては、もう何の意味も為さない後悔だ。これからの事など、語る必要もない。
――家族も、仲間も、故郷も…そして、最愛の人も失った今となっては関係のない事だ。
もう…どうでもいい…誰か…早く終わらせてくれ…)