クラウ「…ううん。どうせもう聴かれちゃったし…まだ、お父さんに会うのも恐いし…
…あのね?あなたが聴いた通り、フルートの練習をしてたの。ちょっと事情があって、お父さんにはまだ聴かれたくなくて…それでここまで来たの…ごめんなさい…
…え?他にも話を聞かせて欲しい?私なんかの?あなたって変わってるのね…それじゃあ…」
クラウ(それから、私の話なんて大した事ないのに…彼は静かに聞いてくれた。次第に誰にも話した事のないような身勝手な愚痴が入ってきても、変わらず穏やかに聞き続けてくれた。

――そして私は、自分でも気づかない内に笑っていた。これまで溜まっていた鬱憤が、全て晴れていくようだった。もっと彼と話したい。そして今度は、彼の話も聞いてみたい。そう思うようになっていった。でも…)
クラウ「それでね…え?あっ…そうだね…いい加減、そろそろ戻らないとね…お父さん…怒ってるよね…?
…あの…そのね?また後でいいから…また…一緒に…ひっ…!!?」

クラウ「……ま…魔物…本物の…!?
―――-キャアアーーッ!!」
―――応戦する!!