ボオス「……なあ。本当に良かったのか?引き止めるなら今しかないぞ…?」

…なにがよ。あんたこそ、キロさんに会えなくなって寂しくないの?悔しくないの?

ボオス「ああ。あの場所の本当の名と聖地の名も教えてくれたし、いつか必ず会いに行くと決めたからな。

ただ、腹ただしくはある。今まで燻っていた自分自身にな。そんな俺と実績と経験を積み続けていた〇〇とでは勝負にもならん。もっと自分を磨いていれば、結果も違ったんじゃないかとな…」

……あたしも、似たようなものかも…。

〇〇は…〇〇だけは、あたしとずっと一緒に居れくれるって決めつけてた…〇〇に甘えてたって…こんな事になるまで気づかなかった…

ボオス「ああ…〇〇がキロと共に異界に残ると宣言した時…あの時は大変だったな。お前は泣くわ喚くわの大騒ぎで、クラウディアはその場で倒れるわで…」

だ、だって…〇〇がいきなりあんなこと言うから…!頭真っ白で、もう自分がなに言ったか覚えてないよ!恥ずかしい…

ボオス「…そこまで想っているなら、せめてもう一度会いに行った方がいいんじゃないか?異界への扉を閉じたらもう会えなくなるかもしれないんだぞ…?」

……いい。これまで他人の事ばかりだった〇〇が、ただ自分が望むものの為に動いてくれた。そんな〇〇の邪魔はしたくない。

…あたしも、ボオスと同じ。今のあたしじゃ…〇〇の邪魔になっちゃうから…だから…



…だから、もっと成長してから会いに行く!錬金術士としても、女としても!そして、逃した魚は大きいんだぞって、〇〇に思い知らせてやるんだからっ!

ボオス「――――ははっ、はははははは!!

……それでこそライザだな。安心した。俺の言葉など、必要なかったな?」

ふふーん♪当然だよっ♪…だから今は…お互い頑張りましょ?いつか二人に会う。その時まで…

ボオス「ああ…そうだな…」






キロENDその1