リラ「…なるほどな。前にオーレン族について質問してきたのは、こいつを作る為だったか…」

うん!精霊を操るオーレン族の伝統武器の一つ…なんだよね?これを装備してるだけで、きっと周りの精霊達は力を貸してくれる筈だよっ!

ちなみに、これを剣に加工したのが、〇〇が今使っている剣よ。どう?これまでの剣より精霊の力を通しやすくなってたでしょ?

















リラ(…しかし、『錬金術士』が作った『オーレン族』の武器か…それも、あれだけ錬金術士を憎んでいた私が使う事になるとは…昔の私なら絶対に拒絶していただろうが…)

…はぁ?剣が脆くなってる?そりゃーあれだけ火と氷の精霊で熱して冷やしてを繰り返してたら脆くもなるよ!もうちょっと使い方を考えなさいよ!

……あーもう分かった!ちゃんと新しくのを作ってあげるってば!
そうねえ…今度はもっと品質が高い金属が必要かな…作るけど、その為の素材の採取にも付き合ってもらうからねっ?



リラ(…今はもう分かっている。錬金術士が悪なのではない。その技術を他人を害してでも自分の利の為に使おうとする事こそが悪なのだと。

…こいつらなら、きっと大丈夫だ。多少道を迷ったとしても、かつてのクリント王国のようには決してならないだろう)

――リラさーん!リラさんも素材の採取手伝ってくれなーい?〇〇が早く作れってうるさくってー!

リラ「……ああ。今行く」

リラ(もう、錬金術士とオーレン族の因縁も関係ない。ただ私が、こいつらの力になりたいだけだ。
こいつらを守る為なら…私はどんな相手でも退くことはないだろう…!)
オーレンヘルディン