鬼の血鬼術で頭の上に髪と同色のふわふわした耳、お尻には尻尾が生えてしまった!!
対象の鬼は無事倒せたが、耳と尻尾は消えずどうしたものかと帰路につきながら頭を抱えていると斜め後ろから人──炭治郎の気配!

〇〇。

どうしよう、返事!返事しないと不審に思われる!
頭に被っていた羽織を掴み、意を決して口を開く。

(に、にゃあ……!)

ゆらゆら揺れる耳飾りに反応して、炭治郎に抱きついてしまった。
面食らった顔をした炭治郎が羽織に手を伸ばす。
ぴくぴく動く猫の耳、細く長い尻尾。

一体、何があったんだ?それとそろそろ離れて……無理そうだな。

胸元に顔を埋め、喉を鳴らしている〇〇の頭を撫でた炭治郎はそのまま彼女を抱え上げると蝶屋敷へ向かった。

炭治郎にすり寄って離れない
「.......に、にゃあ」