また目立つ場所に傷を作ったな。

義勇さんの指がカサブタになったそこを撫でる。
治癒しても恐らく傷跡が残ってしまうだろうと手当てをしてくれたしのぶさんの暗い声が、脳内で再生される。

(幸運にも手足は負傷しなかったので、引き続き任務に当たれそうです!)

怪我はしないに限る。これ以上手負いになるなよ。

カサブタから指を離した義勇さんの顔もまた暗く、強く私にそう言い聞かせてから背を向けた。
顔を傷つけられる