爪弾かれ者の俺をやたら気にかける変わった奴は、暇があれば俺の鎹鴉を愛でていた。

義勇さんの鴉は頑張り屋さんだね。いつもありがとう。

鴉も〇〇には随分懐いており、あいつに出す手紙だけは一度たりとも送り先を間違える事は無かった。


何も、問題はない。また一人になった、ただそれだけだ。
だと言うのに、胸の奥がずっしり重くて面を上げられない。

……俺の名を呼ぶ〇〇の声が脳内に反響し続けている。
訃報