忍び足で義勇さんの背に迫り、声をかけようとした瞬間違和感に気付く。
いつもなら「他の事に、有意義に時間を使え」なんてどやしてくるはずなのに。

真隣に陣取り、顔を覗き込む。
そこでやっと瞼を開いた義勇さんの目の下には薄らとしたクマ。

……丁度いいところに来た。

そのまま太股に頭を置いた義勇さんは、もしかすると私が来るのを分かっていて起きていてくれた……?

(そんな気を使わなくても良いのに)

少し乱れた髪は起床後に整えてあげようと密かに誓って、癖の強い髪をそっと撫でた。
背後から驚かす