義勇さん!!
〇〇か……どうした。
見慣れた半々羽織を追いかけ声を掛けると僅かに彼の口角が上がった気がして私も義勇さんに微笑みかける。
義勇さんの羽織が見えたのでつい声を掛けてしまいました。
言葉の意味が分からないと言いたげな視線を投げてくる義勇さんの腕を引いて私は懐に入れていた紙を広げる。
義勇さんに同行せよとの事なのでよろしくお願いします!
羽織と隊服を正し、腰に差した日輪刀を撫でる。
あの日彼に救ってもらった恩を返したくて今日まで頑張ってきたし、これからも──。
ちらりと横目で義勇さんを見やった後、私は大きく足を踏み出した。
義勇邂逅5