…………〇〇?

ごめんね、喉がカラカラに乾いて貴方の名すら満足に呼べない。
返事をする代わりに繋がれた左手を握り返すと、少年──炭治郎の瞳から涙が流れ落ちてきた。


……途端にベッド周りが騒がしくなって意識が途切れる間際、炭治郎に抱えられていたのを思い出した。

俺が不甲斐ないばっかりに〇〇に怪我をさせてごめん……!

良いんだよ、炭治郎に怪我がないなら。
その気持ちは後で伝える事にして、もう一度握り返す。
そうすれば炭治郎は涙を流しながら笑ってくれた。
絶対にこの子は死なせない2