肉体が弱るとどうしても精神面まで弱くなってしまう。
永遠とも思える長い時間切り結び続けた身体に生じた傷の数は両の手で足りないだろう。

(炭治郎に、会いたい……なぁ)

その願いを果たしたいのならば、この死地を乗り越えろ。
四肢を持って行かれようと構わない。
何としてもこの鬼を倒して────。

(生きて、炭治郎と会うんだ!)

〇〇!

鬼の胴を真っ二つに割いた真っ赤な太刀筋。
悲鳴をあげる鬼を次元の事のように眺めていた〇〇の瞳には緑の市松模様が翻っていた。
炭治郎に会いたい