任務へ赴く彼女を見送った時も、今日のような美しい満月だった。

あの日から、今日で丁度ひと月。
〇〇が失踪したという話はあっという間に広がり、様々な憶測も飛び交っている。

早く見つけてあげないとな。

炭治郎が本心を漏らすと同時に背後から鬼の気配──!
日輪刀を構え勢いよく振り向いた炭治郎は瞠目した。
やや間があって炭治郎の存在に気が付いた〇〇は目に見えて動揺し、人間を前にして背を向けた。

消息を絶ってから