〇〇、入るぞ……?

何度戸を叩いても反応がないので、申し訳ないと思いながら部屋に入る。
机の上で項垂れている〇〇にそっと近くに置いてあった羽織を掛けて、炭が付着しないよう硯と筆を退ける。

……これ俺が前にあげたシロツメクサだ。
大切にしてくれてるんだなぁ。


握りしめられているのがシロツメクサの栞だと分かると、炭治郎は口角を吊り上げた。
栞にして大切にする