構わないぞ。はい、どうぞ。

(大きく無骨な手だと思った。
自分とそれほど齢の違わぬ少年の手とは到底思えない、努力に努力を重ねてきた手。
かさついている部分を撫でるとごめんと謝られたので首を振る)

貴方の手は誰より実直で優しくて暖かい手。
この手に救われた人も少なく……あれ、なんか胸がモヤモヤする。

〇〇大丈夫か?

パッと手を離して何度も首を縦に振る。
先まで考えていた事を振り払うように。
手の大きさを比べたい