…………そうか。
胸の内を吐き出したわけだが、気分はどうだ。


それなりに長い時間、義勇さんの時間を拝借し話を聞いてもらっていたように思う。
いつものように表情を変えず、固く結ばれた唇は話し終えるまでの間一度たりとて開く事は無かった。


(少し、軽くなったように思います。
お時間取らせてしまい申し訳ありません)

肉体的な疲労と違い、内面の疲労には気が付きにくい。
おかしくなる前に今回のように言葉にしろ。
それで〇〇の気持ちが軽くなるなら、安いものだ。


あれ、そういえばどうして義勇さんは私の部屋に来ていたんだろう?
何か用事でしたかという声は障子越しに消えた。

こそこそ
実は……(かくかくしかじか)