(嫌な汗が背中を伝い落ちていく。
目の前には義勇さん、後ろには壁、顔を挟むように置かれた手。
黙ってこちらを見下ろしているその人の名を恐る恐る呼ぶ)

お前は、〇〇は死に場所が欲しくて鬼殺隊に入ったのか?

(限られた空間で首を必死に振る。
私が隊士になったのは、そんな理由では断じてない)

ならばどうしていつも、己の身、命を省みない。
毎回どこかしらに傷を負って直ぐ別の地に赴き、重傷になって蝶屋敷へ何度連れて行かれた?


(人を助けるのは、そこまで悪い事でしょうか?)

……お前が意識不明の状態に陥っているとの連絡を受け、その度に心乱されている者が居る。
自身の背に全てを背負い込むな


(離れていった義勇の横顔はどこか寂しげに見えた)

心配かけて、ごめんなさい
壁ドンされる