(私がこの攻撃を避ければ、即座に鬼は標的を義勇さんに変えるだろう。
互いに万全の状態ならばその位、どうって事もないが今は二人とも疲労が蓄積している。
鬼の手にかかって死にたくはない。しかしこれからを見据えれば──)

判断が遅い!

(しんしんと降る雪のなか響いた怒号に肩を竦ませると、青色に染まったの日輪刀を向けられた。
あんなに手こずっていたはずの鬼は地に伏している)

何故自分を一番に省みなかった!?
お前はいつも自分と他者を天秤にかけ躊躇う!
自分の身も守れないような奴が他人の命を預かる、守るなど思い上がるのも程々にしろ!!
判断が遅い!