(……炭治郎、下がって!!)
鬼の攻撃を受け続けていた炭治郎の刀が嫌な音を立てて、折れた。
好機とばかりに突進してくる鬼と炭治郎の間に割って入り、鎹鴉に炭治郎の事を託す。
男の方ばっか気にしてたら、綺麗な顔に傷が出来るぞォ!!
〇〇!
(手出し無用!この位擦り傷だよ)
裂けた隊服から血が噴出する。
力なくへたりこんでいる炭治郎を安心させようと、鬼の腹部に蹴りを見舞い間合いを取る。
こういう時こそ取り乱さず、呼吸をして相手の挙動を──見極める!!
(見切った!)
首から胴にかけて深い一撃を与えた事により、動揺した鬼の攻撃が止まる。
怒り狂う鬼を睥睨しながら、頸を斬り付けた。
刀が折れる