血潮を払い、刀身を収める。

見上げた空に君臨している赤みがかった月があまりにも気味が悪くて、足早にそこ・・を後にする。

一度も止まることなく、駆け続ければ明け方にも屋敷に到着出来そうだ。
これ以上鬼に遭遇しないよう願いながら足先に力を入れ、地を蹴った。


「胡蝶様!」
出会い