お前の言葉に一々切歯扼腕するのも疲れた。──さよなら。鬼の糸が炭治郎の体を切り裂いた。
そのまま蹲っている炭治郎に駆け寄ろうと体を揺らすと鋭い痛みが全身に走るが、そんな事より炭治郎の安否だ。
……君、こいつを助けたい?(助けたいに決まってる!)
いいよ。行っておやり。全身に絡みついていた糸が緩み、ゆっくり地面に降ろされる。
炭治郎に駆け寄り、急いで血に濡れた隊服を脱がせる。
出血箇所より上にある動脈部分を圧迫し、少しでも出血量を抑えようとしている中で沈黙していた子供の鬼が突如口を開いた。
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