俺は竈門炭治郎。君は〇〇……だよな?
しのぶさんやカナヲから名前を聞いたんだ。
俺の手当てをしてくれてありがとう。


きっとあちらから、接触してきますよと言うしのぶ様の声が反響する。
遮蔽物もなく竈門君の眩しい笑顔にしどろもどろになりながら、そんな大した事はしてないです……と蚊の鳴くような声で返し、後ずさる。

血色も悪くないし、傷跡も順調に塞がってきている。
ひっそり安堵してから頭を下げ部屋を出ていこうとしたその時、竈門君に手を掴まれた。

人見知り2