(那田蜘蛛山の一件で伊之助は声が枯れ、心は折れたと聞いていた。
だけど実際の声を聞くと嗄れた声と、どこまでも前向きに上を目指す伊之助らしからぬ言葉に目印の被り物がなければ恐怖で泣いていたかもしれない。

(私は今回の事をそこまで恥じる必要はないと思うんだ。
伊之助は炭治郎と各々の長所を駆使して戦ったんでしょ?
親分はまだまだ伸び代があるよ、大丈夫!元気になったらみんなで一緒に頑張ろう!!)

アリガトナ……。

(あ、良かった!ちょっと元気になったかもしれない)
ゴメンネ、ヨワクッテ