(母親がぐずる我が子をあやすように、子守唄を歌う。
不意に肩から生温い感触がして、首をそちらに向けた)

……ごめん、ごめんな……!

(先程まで瞼の奥に仕舞われていた緋色の瞳から涙がぼたぼたと落ちていく。
上半身を捻り胸元に炭治郎の顔を押し付けると一瞬だけ身を固くしたが、騒ぐと禰豆子が目を覚ましてしまうと思ったのだろう。

謝罪を述べ続ける炭治郎があまりにも痛々しくて、そっと赫灼の髪を撫でた)

小さい時に母様が、赤い木の実を食べたゆえ、それでおめめが、赤うござる……
なぁぜにおめめが赤うござる…