風邪のひきかけ……ではないな。

額に当てられた手の冷たさにひ、と小さな悲鳴ひとつ。

そろそろ屋敷に戻るか。
茶の一杯くらい飲む時間はあるだろう、寄っていけ。


刀を鞘に納め、先を歩き始めた義勇さんの背中を小走りで追いかけた。
あ、熱いくらいかも…