(言い終わり俯くと、少しして頭上から深いため息が聞こえる。)
(不思議に思い視線を上げると、眉間に皺を寄せ怖い顔をした師範と目が合った。)
(しはん、と呼び掛ける前に腕を引かれ、強い力で壁に押し付けられる。)
……あのさ。何回も言ってるけど、俺も男だよ。
いくら柱と継子でも危機感無さすぎじゃない?
齢が14だからって、何も知らないと思ったら大間違いだから。
(身動ぎを取れない程の威圧感に言葉を失うと、腰の辺りをするりと撫でられた。)
……さっきの○○の言葉、誘ってるようにしか聞こえなかったけど?
(射抜く様に見詰められ、息が詰まる。)
(お互いに目を合わせたまま、時間が止まった。)
(静寂を破ったのは、師範の方だった。)
(苛ついたように頭を掻き、私を拘束していた腕を離す。)
……あー、くそッ。
ごめん、余裕無いしすごい格好悪かった。
腕も痛かったよね、ごめんね。
これに懲りたら、もう男にそういう事言わないで。
(師範は目を逸らして、足早にどこかへ行ってしまった。)
あの、あの…湯浴みして綺麗にしたんですけど、でも、やっぱり他の人に触られたのいやなので…上書き、してほしいです…