名前:胡蝶しのぶ

しのぶに怒られた回数78

いいね

しのぶ:まったく…何度言えばわかるんですか、この手の本は…

●●:分かってる…ごめん


しのぶ:ふぅ……私室で読む分には構いませんが、病室ではやめてください。アオイ達ならまだしも小さい子たちもいるんですから


●●:ごめん



しのぶ:分かったのなら構いません…ところで、これ先日没収した本とその続編ですよね?

●●:そうだよ、新刊が出たから前作から読み返してたの

しのぶ:そうですか…

●●:……それも、没収していいよ。もう読み終わったし


しのぶ:言っておきますが…そういう目的で読むんじゃありませんからね、貴方の言葉を借りるなら文学として…単純に物語が面白くて続きが気になっただけです。


●●:分かってる、世間様じゃ破廉恥だの言われてるけど、実際に読んでみたらその手の場面は少ないし、むしろ純愛ってか、愛情深い話で…うん、なんか胸が絞められる感じで…

しのぶ:●●君って…意外と乙女ですね

●●:だ、誰が!

しのぶ:ふふっ、まぁ何はともあれ、これお借りしますね。


●●:読む時間ある?

しのぶ:えぇ、今回の任務は遠方なので道中汽車の中で読ませていただきます。

●●:そっか…蜜璃さんとだっけ?柱二人なら心配ないと思うけど……気をつけてな

しのぶ:貴方こそちゃんと療養してください。

●●:わかってる、ついでに俺以外の聞かん坊たちの面倒も見とくよ。

しのぶ:ちゃんとお願いしますね、年長さんなんですから

●●:はいはい……しのぶ

(頬に手を添えながら)

●●:『この恋が、この愛が夢や幻だったとして…君はどうする』

しのぶ:……『たとえ、この恋が夢幻だったとしても、私の思いは変わらないわ、だって…この青空よりも大きなこの気持ちは変わり様がないんだもの』

●●君…私達にこの小説のような恋愛は似合いませんよ。


●●:…そうだな、でも…


(優しく唇を重ねる)

●●:今は無理でも…いつかもっと素敵な恋をしよう


しのぶ:……もう、してるかもしれませんよ

●●:ん?

しのぶ:なんでもありません……そろそろ行きますね、あまり遅くなっては汽車に乗り遅れてしまいます。


●●:そうだな…しのぶ、いってらっしゃい。

しのぶ:はい、いってきます。●●君

読書する2