鏡に映った笑顔を見つめる
私の笑顔…姉さんや●●君が好きだと言っていた笑顔はこんな顔だっただろうか…
少し硬い気がする…もう少し口角が上がっていたような
何度かそれっぽい笑顔を作れたらそれを何度も繰り返す…普段からその笑顔を作れるように
こんなことなんの意味があるんだろう…
みんなを心配させないための行為だが、彼にはきっとすぐに見破られるんだろう…そしてまた心配をかける。
そうこうしているうちに彼が任務を終え帰ってきた、それほど酷くなかったがまた怪我をしている。
手当てをしながら他愛のない話をした…
珍しい蝶を見かけたとか、もう桜が咲き始めてたとかそんな他愛のない話だった
でも、彼と話をしているうちに自分が自然と笑顔になっていることに気が付いた。
彼の瞳に映った私の笑顔、これなんだ…これが彼が好きだと言っていた私の笑顔なんだと思った。
練習なんて必要なかった、彼がいてくれればそれで私は笑顔になれる
彼の笑顔が私を笑顔にしてくれる…それで充分だ、今はそれで
いい笑顔だね、何かいい事でもあった?