思わぬところで鬼狩り共と戦うことになった…
それなりにはやる…だがまだまだ弱い。
二人の刀はとうに折った、女は足を、男は腕が折れてもなお向かってくる。
諦めの悪い、そういう剣士はこれまでに何人もいたが、この二人は少し違う
庇い合い、支え合い、守り合いながら戦っている。
それがこいつらの強さなのか……いや、違う。違うそんなことはない
こいつらは弱い
弱いから庇い合う
弱いから守り合う
弱いから支え合う
弱いから…守れないんだ

……今のは、誰だ。今の女は…昔
(一瞬の隙、それを逃す●●としのぶではなかった。二人の刀が猗窩座の肌を切り裂いた、が頸を斬るには至らなかった)
猗窩座:惜しかったな、それがお前たちの限界だ…二人がかりで隙をついても俺の肌をわずかに切り裂くことしかできない。
それはお前たちが弱いからだ…
興が削がれた…これ以上弱者であるお前たちと戦っても、何の得にもならん。
お前達のような弱者など殺す価値も食う価値もない…次に会う時があればせいぜい俺の糧に相応しいくらいには強くなっておくことだ。
それだけ言い残し、その場を去った。二人は一瞬追う素振りを見せたがお互いの怪我のことがあり、追ってはこなかった。
今頃は傷の手当でもしているだろう…
なぜだ、意味が分からない…なぜあいつらを見逃すような真似をした…
もう二度と会いたくない、あいつらを見ていると気分が悪くなる。
こんな…なんだ…思い出したくないなにかを思い出しそうになる。
もう、どうでもいい…終わったことだ、これ以上考えても意味がない。
あんな奴らのことなど…忘れてしまえばいい。