名前:胡蝶しのぶ

しのぶに怒られた回数78

いいね

しのぶ:どう、でしょうか


●●:よく似合ってるよ、髪型も変えたんだ


しのぶ:これ、貴方に頂いた簪…たまには使わないと勿体ないですから


●●:うん…そっちもよく似合ってる。


しのぶ:ありがとうございます……あっ、そろそろ始まりますね。

●●:うん?



(遠くからどーんっと花火の音が聞こえる)


●●:あぁ…花火か、屋根に上れば見えたよな、行こっか

しのぶ:はい…




(庭に出ると、ひょいっとしのぶをお姫様抱っこする●●)



しのぶ:ちょっと…●●君

●●:激しく動いて着崩れたら大変だからね、屋根には俺が運ぶよ

しのぶ:それならそうと、最初にそう言ってください



(しのぶを抱えたまま屋根に飛び乗る●●)


●●:っと、大丈夫?

しのぶ:えぇ、大丈夫です…あっ、花火よく見えますね

●●:ほんとだ…ちょっと小さいけど充分だな。



(屋根に腰掛け、花火を見ていたがふと、しのぶの横顔を見る●●)


しのぶ:どこ見てるんです?せっかくの花火なのに見ないと勿体ないと思いますが?


●●:せっかくの花火に照らされたしのぶを見ない方が勿体ないよ。


しのぶ:今日はどうしたんです?恥ずかしいことばかり言って…


(花火に照らされているからなのかもしれないが、●●の目には僅かにしのぶの頬が赤らんで見えた)


●●:さぁ…そういう気分なんじゃないかな


しのぶ:そうですか……

(ちらりと横目で●●を見るしのぶ)


しのぶ:花火に照らされた貴方も…なかなか男前に見えますよ。


●●:またまた…今日のしのぶは口がお上手ですね、なにかあったの?

しのぶ:さぁ…そういう気分…なんじゃないですか?


●●:そっか…



(しのぶの肩を抱き静かに唇を重ねる●●)



しのぶ:…もう、こんなところ誰かに見られたらどうするんです


●●:誰も見てないよ、みんな花火を見てる…

しのぶ:貴方は見てませんよ

●●:俺は…俺だけが見ることのできる、もっと綺麗な華を見ているから…

しのぶ:見るだけじゃないくせに





浴衣