…俺は弱い
しのぶ:腕力なら貴方の方が上ですし、剣技は似たようなものです。
…俺は頭が悪いし、学がない
しのぶ:頭の回転は悪くないですし、単純に今まで勉学をしてこなかっただけでしょ?
それに見様見真似とは言え薬学や医学の知識はあるじゃありませんか、それでも足りないというのなら今からでも勉学に励んでみてはどうです?
…俺は女たらしですぐに他の女に声をかける
しのぶ:大半は私の気を引くためですし、本当に私以外の女性に本気になったことはないでしょ?
俺はしのぶの為に何もできない、何もできなかった…カナエさんが死んだ時も、その後も…しのぶを守ることも出来ない、口ではなるなる言っているのにまだ柱になれてもいない
しのぶ:貴方は鬼殺隊の柱ではありませんが…それでも私のことをずっと支えてくれる柱でしたよ。私にとって貴方は立派な柱です。
(しのぶの優しい言葉に優しい微笑みに勝てなかった、様々な感情が溢れて止まらない)
(泣くな、泣くな泣くな泣くな!男が惚れた女の前で泣くものではない、こんな情けない俺では)
…俺はしのぶを幸せにできない
しのぶ:それは貴方の思い上がりです…私の幸せは私が決めます。私にとって貴方と過ごす時間こそが幸せなんです。
でも、本当に俺でしのぶはいいのか?
しのぶ:また蒸し返す気ですか?●●君は私こと嫌いですか
嫌いじゃない
しのぶ:私のこと好きですか
す、好き
しのぶ:…私のことを愛していますか
言わなきゃダメですか
しのぶ:駄目です
愛してる、誰よりも愛してる
(そう言ってしのぶを抱き寄せ唇を重ねた…しばらくしたのち唇を離すとしのぶがおでこをこつん当てた、お互いの額が当たり瞳を見つめ合った)
しのぶ:●●君、私も貴方を愛しています。それで充分じゃないですか…小難しいことなんて考える必要ないんです。私も貴方も…これからはもう少しわがままになって思っていることを打ち明けてもいいんじゃないんでしょうか?
わかった、うん。わかった…しのぶ、唐突かもしれないが今言いたいことがある
(ふぅと息を吐き深呼吸した)
ずっと…ずっと前から愛していた…ずっと言いたかった…しのぶ、全てが終わったら結婚しよう、結婚してください。不甲斐ないが必ず幸せにする。
しのぶ:はい…私もずっと貴方のことを愛していました、約束します。全部終わったら夫婦になりましょう、私も貴方のことを幸せにできるよう努めます。
(また二人で唇を重ねたが先ほどのとは意味が違う、さっきのは愛を確かめるための物だったが今度のは愛を誓うものだった)
しのぶ:しかし、こんな場所で求婚されるとは思っていませんでしたよ。
すまん、ごめん…でも俺達らしくていいじゃないか…
しのぶ:否定はしませんが…もう少しムードのある場所でもよかったのでは?
確かに……場所変えようか、お腹空いたし
しのぶ:色気より食い気ですか?ここは蝶屋敷からかなり離れていますし早く帰らないとアオイになに言われるか分かりませんよ? ですが…今日くらいは二人で夜遊びしちゃいますか
(帰り道手を繋ぎ指を絡めながら歩いた…今までにもこうやって歩いたことはあったが今まで以上にしのぶと繋がっている気がした)
(結局二人して朝帰りすることになりアオイに小言を言われたのはまた別の話)
求婚1