名前:胡蝶しのぶ

しのぶに怒られた回数78

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彼も毒を飲んでいるのを知っていた…

私がしていることを知っていたのを知っていた。

彼に話さなかったのは、彼に話せば決心が揺らぐから…それに彼はきっと自分を責める、私のことを守れない、私にこんな手段を取らせてしまった自分のことを責めるから


だから知らないでいて欲しかった…


私の選択が彼を苦しめる結果になるとしても…今更やめることは出来ない、だから私も彼を止めることは出来ない。

彼が私に何も言わず毒を呷るのは…私への失望かそれとも怒りか、いえ…彼のことだ自分への失望なのだろう


私達は日々自らの身体を毒に変えながら、その日が来ないことを願いながら…その日が来ることを渇望しながら

彼のことを誰よりも想いながら彼との日々を過ごす


今日も彼は笑っている、いつものように私の好きな優しい笑顔で


だから私も微笑み返す、彼が好きと言ってくれた易しい笑顔で



毒を飲む2