(繋いでいたしのぶの手を離した)
しのぶ:●●君?
●●:……
(いつか、離さないといけない時が来る)
(手を離さないことが大切なことだと、それが愛の形だと思っていた、でも違う)
(時には手を離すことも大切なんだ)
(離さなければいけないんだ、俺達の目的の為に……分かっていても、嫌だな…)
(ぎゅっ)
しのぶ:辛気臭い顔してなにを考えてるんですか、貴方らしくもない…
●●:別に何も…
しのぶ:●●君、私は…私も以前貴方の手を離したことがありました、でもその時は貴方が私の手を取ってくれた、とても嬉しかった。
だから今度は私が貴方の手を取ります、少なくとも今はお互いに手を取り合っていてもいいじゃないですか…
離すのは…その時が来てからでも
●●:そう…だな、うん…
(離さなければいけない日はいつか来る、でも…それまでは、それまではこの手を離したくない)
(握っていた手をそのままに指を絡める、より深く繋がり、より強く繋がるように)
手を離す