しのぶの忠告を無視してしのぶを押し倒し、服を脱がせ、一方的に愛撫し舐り、しのぶの身体を使い無抵抗なその体に下衆な欲望を注ぎ込んだ
ことの最中しのぶは嬌声をあげることなく、普段の様に愛の言葉も俺の名前も呼んではくれず、まるで人形のように動かずに、ただ黙って俺の顔を見ていた…
いや、俺のことなど見ていなかったのかもしれない…実際になにを見ていたのかは分からなかった。
ことが終わり、しのぶは
しのぶ:満足しましたか?
そう訊ねてきた、俺は満足した…そう答えた。しのぶはその答えを聞くと服を着て自分の部屋に戻っていった。
頭が大分冷えてきて自分の過ちにいたたまれなくなり、一言謝ろうとしのぶの部屋に向かった。
ドアに手をかけようとしたとき、中からしのぶのすすり泣く声が聞こえた。
その声を聴いて、自分の本当の過ちに気が付いた…どこかで俺は甘えていた、しのぶなら許してくれる、多少強引に迫っても大丈夫だろうと甘い考えを持っていた。
その考えがどれほど愚かなことであり、しのぶを傷つけてしまったのか…気が付いたときには遅かった。
それ以上その場にいるのが絶えられなくなり、逃げるように自分の部屋に戻った。
翌日、しのぶは普段と変わりなかった、昨日のことを謝ったがしのぶは気にしていない、昨日のことは忘れようと言ってくれた…それからその話はしなくなった。
結局しのぶと俺はいつものように話したり一緒に食事をしたりした…二人の関係が何か大きく変わりはしなかった。
そしてその後も同じ過ちを繰り返し、しのぶの身体で度々自らの欲望を解消した…しのぶの気にしていないという言葉を鵜呑みにし、その言葉に甘えていた。無理矢理でなければ、合意の上であればと、また甘く考えていた。
あの一度の過ちがどれほどしのぶを傷つけたのか、自らの罪に見向きもしなかった
結局俺はことを繰り返すたびにしのぶの心を殺していたことに気が付くのは…まだ先の話だが…
気が付いた時にはやはり手遅れで……一生後悔し続けることになった。
刹那の快楽を望む