昼過ぎから姿を見ない魔法使いを探し、君は塔の中を上に下に駆け回っていた。
立ち入り禁止の地下を除き隈なく探しても居所はとんと分からず、最後に辿り着いたのは塔の中庭。
白い花を咲かせた銀の巨木が茂る一角に足を運ぶと、そよぐ風に花弁を舞い散らせる大樹の根元で魔法使いは身を横たえていた。
まるで棺に眠る躯に葬列者が手向けと散らすが如く、華奢なその身には白い花弁が薄く降り積もっている。
微かに聞こえる呼吸のみを生の証として、悠久の時を生きた魔法使いは無垢な少女の様に眠り続ける――只、深々と。昏々と。
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名前:白のラスベルタ
行きて帰りし11回目の旅路
話した言葉:無防備
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