マキ「つ、つ、つ、翼くんっ!?


(…強ぃ…

強い気持ちをもって!)



マキ「や、やあやあ、翼くんっ

登校中に会うなんて、奇遇だね~♪
なんか、今日はいいことが起こりそうな予感だよ☆」



(………いや誰っ!?

…緊張して渚でもなければ、私ですらない変な口調と声色になっちゃった…

翼くん…引いちゃっただろうな
ま、まあ翼からすれば、渚がヘンテコになったみたいな感じで、渚にダメージを与えるだけで、私はノーダメージ…


あ゛ぁぁ!!! ごめん渚!!

そ、そんな足を引っ張るようなことをしちゃって、私は友達失格だ
もっと正々堂々、翼くんを手に入れるため挑むべきだったのに…

うぅ…あうぅ…!)



「あ、あのさ…渚ちゃん

信じて貰えないとは思うんだけど…俺…


翼くんじゃないんだ!!」



マキ「…え」

「自分でもよく分からないんだけど、朝起きたら翼くんになっていて…
でも、心は自分自身のままで…

間違いなく夢だと思うけど、でももし夢じゃなかったら…ごめん渚ちゃん!」


マキ「……あっ、私だけじゃ…なかったんだ…


…それで、あなたは誰…なの?」


「俺は…

あなたの友達、四条 眞妃の双子の弟 四条 帝です」



マキ「…………………………は?」


RA.14⑤