『…はぁ……はぁ…………はぁ……』
全身の激痛と気怠さに襲われながらもやっとの思いで学校を離れた
ここまで来れば…もうみんなと顔を合わせることもないだろう
周りのやつらは俺に見向きもしなかった
…ははっ、そうか。
あいつらから見てもう俺は既に仲間として見られてるわけだ
…後少しで…死ぬんだな。俺…
死ぬ怖さが無いなんて言うわけじゃない
本当は怖かった
後もう少しの時間で あいつらと同じになって
彷徨いながら 生きている人間の肉を求めるなんて
そんな死に方を迎えるなんて嫌だった
だけど
みんなにだけには見せたくなかった
あいつらと同じになって朽ちていく姿を
大切な人達に見せたくなかった
あの時俺が庇わなかったら
誰かが今の俺と同じ運命を辿ることになっていたのだから
だから、俺が庇って みんなが無事でいてくれただけで
良かったんだ
(
ぐらっ)