どうしたんだい?まるで恐ろしいものを見ているかのような目をして…この部屋には僕しかいない。一体何に怯える必要がある?
(彼が足早に近付いてきて手首を掴まれ、そのまま彼の方に引っ張られる)
(震える体を包み込むような動作だが、以前のように安心することができない)
可哀想に…怖い夢でも見たの?
さすがに夢には介入できないからな…だから指先のそれ、いつでも外していいんだからね。
(優しい声色から出た核心を突く発言に、体が先端から冷えていくのを感じた)
(すべて知られている。知ったうえで彼は今まで平然と隣に居たのだろうか)
…これから隠し事は無しにしよう。夫婦なんだから。
F後ずさる