(その日はアンタークが流氷割りへ行ってすぐに医務室の掃除に取りかかった)

(高所から埃を払おうと、薬棚の前へと脚立を引っ張り足場を確認しながら登る)

(風が強いのもあってか吹くたびに脚立が揺れる)

(早めに終わらせてしまおう、そう思い少し無理に手を伸ばす)

(あ、)

(倒れる、と感じた時には遅く、脚立ごと床へと身を投げ出されてしまう)

(自分の割れる音を聞きながら、ゆっくりと意識を手放した)

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