(彼にバレてしまった)
(ラピスと夢の中で会い、しかも行為に及んでいることまで)
(ラピスの時にすら見たことのない、美しくも歪んだ形相でこちらを見下し、まるで月人を見るような目つきに、自業自得だというのに膝が震えて動けなくなってしまう)
(合金は至る所からどろどろと流れ、まるで取り囲むように床を這っている)
(重い空気を打ち破ったのは、未だ蔑んだ目をしている彼の方だった)
…あのさぁ、いい加減にしてくんない?
君のこと、これでも信じていたんだよ?
愛してるだとかさぁ、僕だけだとかさぁ、散々言っておいて結局は嘘でした、なんて…………
ふざけてんの?騙してる時どんな気持ちだったの?
簡単に君の言葉を受け取る僕を見るのは楽しかった?
(騙してなんか…そう言いかけた瞬間、背後から合金で首を絞められ持ち上げられる)
(ギリギリと締め付けるそれは加減を全く知らない)
(再生こそできるが首と胴が離れれば一発で意識を失う)
(そうなってしまっては何をされるか分かったものではない)
(首と合金の隙間に指を捻じ込み、割れるのも厭わず必死に剥がそうと試みる)
(けれど抵抗も虚しく徐々に首に亀裂が入っていく)
……一つ、許してあげる方法を提案してあげようか。
(合金の力が少し緩み、地面へと足が付く)
…僕を
ラピスだと思って舐めろよ。(首を無理やり引っ張られ、ベッドに座っている彼の目の前に膝立ちさせられる)
(私は…)
従うことにした☆